EVALUATION評価

課題認識

行政のみならず、学校やNGOも、説明責任を果たし、活動の効率性や効果を改善することが求められる中で、評価の重要性はますます高まっています。こうしたニーズに応え、IDCJは、国内外の様々な評価に関連するコンサルティング、調査・研究、研修業務を行っています。

IDCJの強み

IDCJ研究員が各自の専門性を活かして評価に取り組んでいます。対象分野は、国際協力、行政・ガバナンス、教育、保健、環境、農業開発、産業開発など多岐にわたります。評価実績の種類も、政策評価、行政評価、学校評価、テーマ別評価、プログラム評価、事業評価(事前評価、中間レビュー、終了時評価、事後評価)、インパクト評価、統計分析など、多種多様です。

主な実績

ODA政策評価

令和2年度外務省ODA評価「外務省が実施する二国間無償資金協力個別案件の評価(第三者評価)についての分析・評価手法の提案」(外務省委託)

外務省は、政府開発援助(ODA)の管理改善とともに、行政機関としての国民への説明責任の確保を目的として、政策・プログラムレベルのODA 評価(第三者評価)を実施しています。外務省が実施する二国間無償資金協力についても、2017年度から、供与限度額2億円以上10億円未満の完了案件については内部評価を、10億円以上の完了案件については第三者評価を実施し、結果を公開することとなりました。しかしながら、過去3年間、外務省が実施する二国間無償資金協力個別案件の評価を実施してきた中で、評価手法の改善が必要との指摘が評価者・案件関係者双方から出されるようになりました。このため、外務省が実施する二国間無償資金協力の個別案件の評価について、課題を洗い出すとともに、その特質、すなわち外務省が外交政策を遂行していくため、現地ニーズに柔軟かつ機動的に対応することを含む、一層戦略的かつ効果的な案件形成に資する評価手法を策定する必要があるという外務省の認識の下、本業務がIDCJに委託されました。

IDCJは、文献調査や関係者インタビュー等を実施し、収集した情報を分析して、外務省が実施する二国間無償資金協力個別案件の評価手法を提案しました。評価結果は、外務省のホームページ上で公表されており、今後の外務省が実施する二国間無償資金協力個別案件の評価に役立てられます。

事業評価

「ネパール地震復興支援事業の最終評価・中間モニタリング」(日本赤十字社)

日本赤十字社では、終了した事業の最終評価や実施中の事業の中間モニタリングを実施しています。本評価は、日本赤十字社がネパールで実施した(または、実施中の)地震復興支援事業を対象として行われました。2015年4月25日、ネパールで発生した大規模地震とその余震は、死者約8,856人、被災者約560万人、半壊・損壊した住宅は約89万戸に上り、国民の5人に1名が被災するという甚大な被害を生みました。これに対し、日本赤十字社は、発災直後から特に被害の大きかった同国のシンドパルチョーク郡に救援スタッフを派遣し医療救援活動を行いました。更に、緊急救援から復興支援までを一連のプロセスと捉え、「Build Back Better and Safer」のコンセプトに基づき、被災者の住宅再建支援、地域保健再建、水と衛生支援、生計支援、学校基盤防災、血液事業、ネパール赤十字社の能力強化の7分野から成る復興支援事業を実施してきました。本評価は、(1)平成31年度第二四半期に終了する4事業について最終評価を行い、将来の復興支援事業の効果的な実施に資すること、(2)3事業について中間モニタリングを行い、効果的かつ円滑な事業の実施に向けた提言を行うことを目的として実施されました。
IDCJは、ネパール赤十字社による「A Framework For Evaluations(評価のための枠組み)」に基づき、妥当性、効率性、有効性、持続性の観点から評価を行いました。さらに個別事業の各評価項目について5段階の評点付けを行い、これらを統合して全体評価を行ったほか、各事業の支援方針策定に至るまでの意思決定プロセスと事業実施体制の妥当性の検証も行いました。

研修

2020 年度~2022年度課題別研修 「質の高い事業評価のデザイン、実施及び制度構築 のための能力強化コースに係る委託業務」(JICA関西センター委託)

JICAでは、日本ならではの経験を伝えるために、開発途上国の関係者に日本に来てもらい、実際に日本の社会や組織に身を置いて学んでもらう本邦研修を実施しています。2020年度、JICAは、途上国の行政官等を対象に、事業評価のデザイン・実施・制度構築に係る課題別研修を新規に立ち上げ、IDCJに業務実施を委託しました。

2020年度は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、途上国からの研修員の来日が困難だったため、2021年1月から2月にかけて、オンラインによる遠隔研修を実施しました。研修には、インド、パプアニューギニア、ボツワナ、ジンバブエ、モルドバ、ウクライナの6か国から、各1名が参加しました。加えて、これら国々から希望のあった10名、JICA在外事務所の現地職員3名もオブザーバーとして参加し、オンデマンド教材の視聴を通じて本研修を受講しました。遠隔研修では、研修員は、自国で通常通り業務に従事し、自宅では家事や育児等もこなしながらの受講となりますので、研修開始前は、研修員のモチベーションが継続するか心配していました。しかし、そのような心配は杞憂に終わり、研修員は最後まで主体性と研修内容への強い関心を維持して参加してくれました。初年度の実施経験をもとに、第2年度以降も研修内容の改善・拡充と質の向上を一層図っていく予定です。

その他実績

ODA政策評価

スキーム評価、テーマ別評価、事例研究、プロジェクト研究

事業評価

関連リンク

評価事例を学ぶ

『インパクト評価事例集』
これは、世界のインパクト評価の事例を紹介したレポートで す。もっとも厳格なデザインである実験モデルの事例をはじめ 15事例が収録されています。大学院や研修機関の授業などで補足資料としてご利用ください。(pdfファイルです。)

評価手法を学ぶ

『NGOインパクト評価10ステップ(国際開発センター)』
質問票とエクセルの操作手順付きですぐ使える小規模事業インパクト評価ガイドライン

『NGO事業評価10ステップ(国際開発センター)』
 エビデンスに基づくNGO事業評価ガイドライン

『NGOかんたん評価ガイドライン(国際開発センター)』
1日でできる簡単な評価の手順を解説した評価ガイドライン

日本評価学会の学会誌『日本評価研究』におけるエビデンスに基づく評価の特集号

日本評価研究 第6巻 第1号(2006年3月)『特集:エビデンスに基づく評価の試み』論文4本

日本評価研究 第10巻 第1号(2010年3月)『特集:エビデンスに基づく実践の世界的動向と日本における取り組み』論文4本 特集担当編集委員:佐々木亮/大島巌+論文4本

日本評価研究 第16巻 第2号(2016年11月)『特集:評価における科学性:エビデンスの実践的活用とその方向性』論文4本

日本評価研究 第20巻 第1号(2020年3月)『特集:日本評価研究2020年春号特集「エビデンスに基づく政策立案(EBPM)」の普及の現状と課題(案)』論文9本(予定)

援助・国際協力

株式会社 国際開発センター