EVALUATION評価

課題認識

行政のみならず、学校やNGOも、説明責任を果たし、活動の効率性や効果を改善することが求められる中で、評価の重要性はますます高まっています。こうしたニーズに応え、IDCJは、国内外の様々な評価に関連するコンサルティング、調査・研究、研修業務を行っています。

IDCJの強み

IDCJ研究員が各自の専門性を活かして評価に取り組んでいます。対象分野は、国際協力、行政・ガバナンス、教育、保健、環境、農業開発、産業開発など多岐にわたります。評価実績の種類も、政策評価、行政評価、学校評価、テーマ別評価、プログラム評価、事業評価(事前評価、中間レビュー、終了時評価、事後評価)、インパクト評価、統計分析など、多種多様です。

主な実績

ODA政策評価

「JICAボランティア事業の評価」(外務省委託)

外務省は、政府開発援助(ODA)の管理改善とともに、行政機関としての国民への説明責任の確保を目的として、政策・プログラムレベルのODA 評価(第三者評価)を実施しています。2017年度の評価対象となった『JICAボランティア事業』(青年海外協力隊/シニア海外ボランティア等)は、①開発途上国の経済・社会の発展、復興への寄与、②友好親善・相互理解の深化、③ボランティア経験の社会還元の3つの目標を掲げて実施されており、日本の代表的な「顔の見える援助」として実績を積み重ね、国内外から高い評価を得てきました。

外務省は、事業開始から50年以上が経過し、事業を取り巻く国内外の環境も大きく変化していることから、JICAボランティア事業について開発の視点及び外交の視点等から総合的検証を行い、上記3つの目標を踏まえた事業効果を客観的に評価するとともに、今後の国際社会及び日本社会において本事業が果たすべき役割とそのための具体的な施策の方向性についての教訓・提言を得るため、第三者評価をIDCJに委託しました。

IDCJは、国内調査(文献調査、ボランティア経験者アンケート調査、関係者インタビュー等)およびブラジル・ニカラグアでの現地調査を実施し、収集した情報を分析して、報告書を作成しました。報告書では、事業の効果的・効率的であった事項を評価するとともに、今後より効果的に事業を実施するための課題や改善すべき点を客観的な情報に基づいて分析し、より戦略的なJICA ボランティア事業の推進のための具体的な提言・教訓を取りまとめました。評価結果は、外務省のホームページ上で公表されています。また、評価結果は、在外公館や関係国にもフィードバックされ、今後のJICAボランティア事業の政策立案・実施に役立てられます。

事業評価

「ブータン国橋梁施工監理及び維持管理能力向上プロジェクト詳細計画策定調査」(JICA委託)

JICAは、事業のさらなる改善と国民への説明責任を果たすことを目的として、事業評価を実施しています。プロジェクトの事前段階には事前評価、実施中には中間レビュー等のモニタリング、事後には事後評価が実施されます。「ブータン国橋梁施工監理及び維持管理能力向上プロジェクト詳細計画策定調査」は、技術協力プロジェクトの事前評価です。

ブータンは、国土の大部分が山岳地帯で、道路交通が最も重要な交通・輸送手段となっています。しかしながら、公共事業定住省・道路局が維持管理を行っている橋梁は、適切な維持管理及び点検ができていないため、安全性の確保が重要な課題となっていました。こうした状況を踏まえ、ブータン政府は、橋梁の安全性確保のため、橋梁の建設品質管理と橋梁維持管理における能力強化に係る技術協力プロジェクト「橋梁施工監理及び維持管理能力向上プロジェクト」を日本政府に要請しました。JICAは、詳細計画策定調査団をブータンに派遣し、プロジェクトの要請背景の確認、関連情報の収集を行ったうえで、ブータン政府関連機関と案件の枠組みについて確認・協議し、プロジェクトの実施に関する合意文書の署名・交換を行いました。

IDCJは調査団の一員として、国内調査(プロジェクトの背景・目的・内容の確認、プロジェクトの基本計画の検討)、ブータンでの現地調査(政策文書やデータの収集、関係者インタビュー、プロジェクトの基本計画の作成、合意文書の作成支援)を実施し、5項目(妥当性、有効性、効率性、インパクト、持続性)の観点から事前評価を行い、他の調査団員と共に事業事前評価表を作成しました。

「ブータン国橋梁施工監理及び維持管理能力向上プロジェクト」の事業事前評価表はJICAのホームページで公表されており、同プロジェクトは事前評価で合意したプロジェクトの基本計画に沿って2016年から実施されています。

「『日中医学協力プロジェクト』事業評価」(日本財団)

日本財団の事業評価では、実施した助成事業について「助成金が、期待される成果を挙げているか、そしてその成果がいかに国民生活の向上に貢献したか」を効果測定しています。

2015年度の評価対象となった『日中医学協力プロジェクト』は、「日中両国民の医学分野における協力関係を促進させるため、中国の保健医療に従事する専門家を日本に招聘し、相互の理解を深め、医学・歯学・薬学、その他関連分野における技術・学術の交流を促進し、日中両国の医療の向上を目指す」ことを目的とする奨学金事業です。第一次(1987~1997年)から第四次(2013~2017年)まで継続され、中国国内研修や僻地ボランティア診療、学術交流を行ってきました。日本財団は、第一次から第三次までの流れを踏まえつつ、奨学金制度が大きく変化した第四次について、事業効果の見通しと共に事業実施団体の執行体制を評価し、今後の支援の在り方につなげることを目的に、本事業評価を実施することとし、IDCJに業務を委託しました。

評価結果は、助成事業の計画内容の修正や変更、実行プロセスの改善など質の向上や事業継続の判断、予算への反映などマネジメントの判断のために反映・活用されています。評価結果は公表されており、社会的説明責任を果すとともに、助成金交付事業の透明化を図っています。

IDCJは、まず、事業の上位目標、プロジェクト目標、成果、活動を整理し、評価の枠組みについて関係者(日本財団、事業実施団体)と合意しました。この評価枠組みに基き、文献調査やデータ収集、日中関係者へのインタビュー、奨学生へのアンケート調査等を実施し、事業の実績と実施プロセスを把握して、評価5項目(妥当性、有効性、インパクト、効率性、持続性)の視点から評価を行い、具体的な提言を導きました。評価結果は日本財団のホームページで公表されています。

その他実績

ODA政策評価

テーマ別評価、事例研究、プロジェクト研究

事業評価

関連リンク

評価事例を学ぶ

『インパクト評価事例集』
これは、世界のインパクト評価の事例を紹介したレポートで す。もっとも厳格なデザインである実験モデルの事例をはじめ 15事例が収録されています。大学院や研修機関の授業などで補足資料としてご利用ください。(pdfファイルです。)

評価手法を学ぶ

『NGOインパクト評価10ステップ(国際開発センター)』
質問票とエクセルの操作手順付きですぐ使える小規模事業インパクト評価ガイドライン

『NGO事業評価10ステップ(国際開発センター)』
 エビデンスに基づくNGO事業評価ガイドライン

『NGOかんたん評価ガイドライン(国際開発センター)』
1日でできる簡単な評価の手順を解説した評価ガイドライン

日本評価学会の学会誌『日本評価研究』におけるエビデンスに基づく評価の特集号

日本評価研究 第6巻 第1号(2006年3月)『特集:エビデンスに基づく評価の試み』論文4本

日本評価研究 第10巻 第1号(2010年3月)『特集:エビデンスに基づく実践の世界的動向と日本における取り組み』論文4本 特集担当編集委員:佐々木亮/大島巌+論文4本

日本評価研究 第16巻 第2号(2016年11月)『特集:評価における科学性:エビデンスの実践的活用とその方向性』論文4本

日本評価研究 第20巻 第1号(2020年3月)『特集:日本評価研究2020年春号特集「エビデンスに基づく政策立案(EBPM)」の普及の現状と課題(案)』論文9本(予定)

援助・国際協力

株式会社 国際開発センター