URBAN DEVELOPMENT AND TRANSPORT都市開発・運輸交通

課題認識

発展途上国の都市化は今後も続く事が予測されています。都市経済の発展や多様化が期待される一方、貧富の格差拡大や社会構造の変化、気候変動による災害等、都市を取り巻く課題も多数生じています。そのため、都市環境を健全に保ち、人・モノ・情報の輸送を円滑にする開発支援が求められています。これらを払拭するため、先進技術を活用したスマートシティ、地域住民や企業が参加するまちづくり、高齢化社会への対応など、我が国の知見・経験を活かしたサービスが今後ますます重要になるものと考えています。

IDCJの強み

発展途上国の開発では、計画の策定だけではなく、計画の具体化、インフラの運営・維持管理まで、一貫した支援と、それを持続的に支える人材育成が求められています。IDCJでは都市開発や運輸交通、物流に係るマスタープラン策定、フィージビリティ調査、技術移転、人材育成など、発展途上国の状況を鑑みた適切なサービスを提供しています。また、社会の持続的な発展のため、環境分野の取り組みも多く行っています。

主な実績

運輸交通

カンボジア国「プノンペン公共バス運営改善プロジェクト」(JICA委託)

カンボジアの首都プノンペン都は、人口125万人(2012 年)を有するカンボジアの政治経済の中心地です。近年の経済発展を背景に登録車輛台数は2000年の62,000 台から2015年は365,000台に増加し、その結果、2001年に20km/hであった都市内の平均走行速度は、2012年には15km/hを下回り交通渋滞が深刻化しつつあります。交通事故も増加の一途をたどり、抜本的な交通改善施策が必要となっています。

2014年に実施した「プノンペン都総合交通計画プロジェクト(JICA委託)」では、2035年を目標年次とする総合交通計画(M/P)を策定しました。同M/Pでは、プノンペン都の将来人口予測に基づき、公共交通計画、道路網計画及び交通管理計画を策定し、公共交通網整備の短中期的な施策として、バス交通システムの導入を優先事業の一つとして提案し、1か月間路線バスの社会実験を実施しました。プノンペン都がこれを引き継ぎ、2014年にバス公社を設立し路線バスを運営していますが、予算上の制約からも十分な数の車両を調達できず路線拡大ができていません。また、バス公社は設立間もない組織であり、組織運営やバスの運行管理・維持管理能力等に問題を抱えています。

カンボジア政府の要請を受けて、本プロジェクトは、プノンペン都バス公社をはじめとするバス関連組織の組織運営、運行管理能力、公共交通政策立案能力の向上、ならびに無償資金協力にて提供されるバス車両を活用し、プノンペンの公共路線バスサービスが安全かつ適切に提供されることを目的として実施しています。なお、2020年からはコロナ禍においても安全な公共交通提供への取組を行っています。

日本から無償供与されたバス
日本から無償供与されたバス

タイ国「未来型都市持続性推進プロジェクト」 (JICA委託)

タイは1980年代の急速な経済成長により中進国入りを遂げ、現在はどのように持続可能な社会を構築していくべきかを議論する段階にあります。第12次国家経済社会開発計画においては、持続可能な都市構築を重点課題としているものの、目指すべき都市の姿およびそれを達成するための具体的な方法論については十分に議論がなされていません。

タイは首都バンコクに人口約830万人を擁し、都市人口の約35%が集中する一曲集中型国土構造ですが、バンコク以外の多くの都市は人口10万人以下の小規模都市となっています。これらの地方都市ではインフラ整備、居住環境保全、産業育成・雇用創出などの様々な都市課題を抱え、さらに日本と同様、高齢化社会へ移行しつつあります。しかしながら、地方自治体の権限、財源、人材には限りがあり、有効な地方戦略開発計画の策定および実施が困難な状況にあります。

このような背景を踏まえ、タイの地方都市における将来を見据えた未来型都市開発のコンセプトの確立、その実現のための事業実施メカニズム及び手法を策定し、持続可能な都市開発に寄与することを目的として、持続可能な都市開発実現のメカニズムとして、「持続可能な未来都市構想(Sustainable Future City Initiative: SFCI)」を提案し、以下の活動を2015年から実施しています。また、2020年からは新型コロナウイルス(COVID-19)の都市への影響等も協議しています。

ステージ1:タイの地方都市における未来型都市開発にかかる政策研究
ステージ2:モデル都市における開発計画の策定
ステージ3:タイの地方都市における開発計画策定・事業実施ガイドラインの策定・普及
ステージ4:持続可能な未来都市構想(SFCI)第二フェーズの実施
ステージ5:タイにおける未来都市構想の構築と普及

モデル都市(Phanat Nikhom)でのユニバーサルデザイン導入に関するワークショップ
モデル都市(Phanat Nikhom)でのユニバーサルデザイン導入に関するワークショップ

その他実績

都市開発・環境

運輸交通

物流

援助・国際協力

株式会社 国際開発センター