【News】主要企業の4社に1社がGRI税金項目別スタンダードを利用して報告

主要企業の4社に1社がGRI税金項目別スタンダードを利用して報告

GRIは5月14日に世界のトップ企業1,000社のサステナビリティ報告におけるGRI207: Tax(GRI207: 税金 2019)の利用状況を発表しました。

詳細資料(※1)はGRIニュースセンターからダウンロードいただけます。

※1 gri_207_adoption_study-1.pdf (globalreporting.org)

 

以下は、IDCJによる仮訳と抜粋を含みます。

GRI – One-in-four major companies report with GRI Tax Standard (globalreporting.org)

 

 

上位1,000社を対象に、税の透明性とGRI207の利用状況を分析

新たな調査によると、世界の大手上場企業1,000社のうち26%が、サステナビリティ報告でGRIの税金スタンダードを自主的に使用しており、政策立案者や影響力のあるステークホルダーは税務の透明性への期待とGRI207:税金 2019への注目を高めています。

GRIの税金スタンダードを採用する世界的な動きは、税務戦略、ガバナンス、税務の国別の報告のための唯一の世界初グローバルスタンダードとして2019年12月に公表されたGRI207の引用状況に表されています。

GRI207調査報告書の主な調査結果は以下の通りです:

  • GRI207を参照している本社を置く企業の地域は、欧州が34%でトップ、次いでアジア(23%)、米州(19%)となっている。
  • 国別ではスイスがトップで、52%の企業がGRI207を引用しており、イタリア(43%)、ロシア(40%)、ドイツ、スペイン(ともに38%)を上回っている。
  • 開示事項207-1税務へのアプローチ(28%)、開示事項207-2税務ガバナンス、管理、およびリスクマネジメント(26%)、開示事項207-3税務に関するステークホルダー・エンゲージメントおよび懸念への対処(23%)、開示事項207-4国別の報告(22%)。※IDCJコメント: 開示事項ごとへの地域別言及状況はほぼ同様のパターンとなっており、詳しくは上記※1資料のp.8絵図をご覧ください。
  • GRI207の引用分析: この分析では、欧州連合、EFRAG、オーストラリア政府、責任投資原則、UN 持続可能な証券取引所イニシアティブ、ノルウェー中央銀行投資管理部門、エジプト中央銀行、EU サステナブル・ファイナンス・プラットフォーム、EU 税務観察機関、フェア・タックス・マークなどを含む、規制当局、投資家、NGOなどの20以上の重要な出版物におけるGRI 207: Tax 2019の引用を追跡した。

本書はまた、利用者にとっての本スタンダードの利点も強調しています:

  • GRI207は、コンプライアンスの負担を軽減し、ステークホルダーに普遍的で比較可能な情報を提供するために必要な、税の透明性に関する世界的な基準作りに貢献している。
  • GRI207を利用することで、企業は、EUのCSRDやタクソノミー規制などの新たな規制を遵守することができ、また、グリーンウォッシュに対する認識にも対処することができる。

続きは以下でご確認ください(英文の原記事にジャンプします)。

GRI – One-in-four major companies report with GRI Tax Standard (globalreporting.org)

掲載:2024年5月21日

【News】企業サステナビリティ報告指令を分かりやすく全ての人に

企業サステナビリティ報告指令を分かりやすく全ての人に

GRIは5月15日にCSRD解説書“CSRD Essentials”を公表しました。

以下はIDCJによる仮訳と抜粋を含みます。

 

 

新シリーズCSRD Essentials EUのサステナビリティ報告義務化について解説

アムステルダム、2024年5月15日 – 2022年12月にEUで採択され、現在施行されている企業サステナビリティ報告指令(CSRD)実施に関する主要テーマを取り上げた新しい解説書が発行されました。

CSRD ESSENTIALSは、本指令の主要な側面を簡素化して纏めたもので、GRIと欧州議会議員でCSRD報告担当官であるパスカル・デュラン氏、ルフェーブル・サルト・グループの共同作業の成果です。政策立案者やサステナビリティ報告者を対象とした実用的で無料の資料として、CSRDをわかりやすい言葉で説明した11のコア・ブリーフィングを収録しています。

詳しくは以下GRIサイトに遷移していただき、内容をご一読の上、CSRD ESSENTIALSをダウンロードなさってください(英文のみ)。

GRI – Making the Corporate Sustainability Reporting Directive accessible for all (globalreporting.org)

CSRD ESSENTIALSは、以下に焦点を当てています:

– 対象範囲、時期、既存スタンダードとの相互関係:CSRDは、対象企業数を拡大し、サステナビリティ情報開示の範囲を広げるとともに、企業の対象範囲と実施基準を定めています。

– 報告形式:CSRDは、財務データと非財務データを組み合わせ、年次報告の中でサステナビリティを統合しています。また、一貫性とアクセシビリティを確保するため、デジタル報告も推進しています。

– 法的相互関係、監査規則、内部監査:CSRDは、欧州気候法やCSDDD(Corporate Sustainability Due Diligence Directive)など、既存のEU規制と統合しています。また、第三者によるサステナビリティ保証を義務付け、マテリアリティ(重要性)評価を重視し、監査の役割分担を要求しています。

– 中小企業(SMEs)、実施手続き、罰則:指令は、中小企業にも報告を拡大し、移行期間と簡素化された基準によって遵守を緩和しています。

特に以下の項目は既にGRIスタンダードを利用してサステナビリティ報告を行っている企業の皆様にとって大変参考になりますので、是非原文でご確認ください。

 

  • NFRDとCSRDの比較、何が新しくなったのか?P.5
  • 範囲                    P.7
  • 適用時期                  P.10
  • 欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)    P.11
  • 報告形式                  P.21
  • 子会社連結                 P.23
  • 第三国企業による報告            P.28

 

2028年会計年度よりCSRD対象となる企業の要件、報告スタンダードのオプション、ESRSと同等とみなされるスタンダード利用(GRIによるものなど)、ダブルマテリアリティの遵守など詳しい記載がありますので是非ご一読ください。

 

  • 監査および外部保証             P.31

(限定的保証と合理的保証、2025年5月を目途に起案される限定的保証に関する委任法令の説明など)

  • マテリアリティと内部管理          P.33

(マテリアリティ評価、GRIとEFRAGのマテリアリティ評価プロセス、閾値など)

  • 用語集                   P.41
  • 参考資料                  P.45

掲載:2024年5月21日

【News】新たなセクター別スタンダード GRI 14: Mining Sector 2024が2月5日に公表

(以下はIDCJによる非公式仮訳です。詳細はGRIホームページにてご確認ください。)

 

鉱業セクターのインパクトを掘り下げたGRI鉱業スタンダードを発表

鉱業セクターのサステナビリティ・インパクトを包括的に扱う初のグローバル・スタンダードが登場しました。この新しいGRIスタンダードは、透明性に対するステークホルダーの幅広い要望を反映したもので、どのような鉱山会社でも、そのインパクトを報告するために共通の指標を利用することができます。

GRI 14: Mining Sector 2024(仮訳GRI 14: 鉱業 2024)は、現代社会が依存する鉱物を提供する鉱業事業者の役割の本質と、その事業が環境、地域社会、労働者にもたらし得る有害性に関する説明責任の必要性という、相反する2つの事柄のバランスを、鉱業事業者がどのように対処しているかを明らかにします。

GRIのセクター別スタンダード・シリーズ第4弾となる鉱業スタンダードは、強固なマルチステークホルダー・アプローチを中核として開発され、鉱業セクターの著しいインパクトに焦点を当てています。鉱業セクター企業にとって想定されるマテリアルな項目を25採用しています。

特定の鉱物によるインパクトとリスクをステークホルダーが評価できるように、サイトごとにインパクトを反映するサイトレベルの透明性への期待にも応える内容となっています。

(GHG)排出から廃棄物まで、人権から土地と資源に関する権利まで、気候変動から生物多様性まで、腐敗防止から地域コミュニティ参画までなどと、幅広い重要なテーマを網羅しています。

詳しくは GRI – Sustainability standard to accelerate accountability in the mining sector (globalreporting.org) でご確認ください。

またこのセクター別スタンダードは以下サイトからダウンロードできます。

GRI – GRI Standards English Language (globalreporting.org)

日本語版の公表は2024年第2四半期に予定されています。

translations-of-gri-standards-january-2024.pdf (globalreporting.org)

掲載:2024年2月7日

【News】EFRAG/GRIは深い絆で連携強化

GRI配信:2023年11月30日配信

(下記はGRI配信内容をIDCJにより仮訳したもので、注釈もIDCJによります)

GRI-ESRS相互運用性索引(案)が公開され、新たな協力合意に達する

 

過去3年間にわたるEFRAG(※1)とGRIの成功裏のパートナーシップに続き、新たな覚書(MoU)が締結されました。この覚書は、欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)とGRIスタンダードとの間で達成された整合性のメリットを実証し、報告企業に対し技術的支援を提供するために両組織が引き続き協力することを約束したものです。

この二つ目の協力合意の最初の具体的成果としてEFRAG基準設定機関(※2)の12月会合での承認のために提出されたGRI-ESRS相互運用性索引 GRI-ESRS Interoperability Index の内容が本日公開されました。このツールは、各々のスタンダードにおける開示要求事項やデータポイントが相互にどう関連しているかを示すもので、既に達成されている高い共通性を明確にし、相互のデジタル・タクソノミー構築のために強固な基盤を築くものです。相互運用性は、重複報告の回避、過度な複雑さの排除を通じユーザーフレンドリーな報告システムを実現します。その結果、ESRSに基づき報告する企業は、GRIスタンダードを「参照」して報告するとみなされ、既にGRIを利用している報告組織は、ESRSの「サステナビリティ・ステートメント」作成過程で、今までの報告努力を活用できるようになります。

 

新たな覚書(MoU)における協力分野は以下の通りです:

 

  • 既存および新たなセクター別スタンダードなどを含むスタンダードおよびガイダンス開発へのさらなる協力。これらにはEUにおける中小企業のための比例報告(※3)、CSRD適用対象の非EU企業のためのスタンダードも含む
  • GRIをESRS研修機関として認定する措置を含め、ESRS報告作成者および利用者のための教育および研修にGRIが提供する教育およびGRI認定サステナビリティ・プロフェッショナル・プログラム(※4)を活用する
  • デジタルXBRLタクソノミーの相互運用性、簡素化されたタグ付けシステム、および両スタンダード間のデジタル対応表

 

協力関係の新たな段階への移行に伴い、2023年9月に発表された共同相互運用性声明 joint interoperability statement に沿って、両者は「3つの共通の基本原則を実施することを決定しました」と述べています:

 

  1. 企業は、自社のプラスのインパクトとマイナスのインパクトに関連した経営努力を公に報告することで、質の高いデータを準備する恩恵を受ける。
  2. 投資家を含むすべての利害関係者は、インパクトに関する標準化された信頼性の高い、比較可能な情報を受け取ることで恩恵を受ける。
  3. グローバルと欧州サステナビリティ報告基準の最適な相互運用性は、報告の負担を最小限に抑えることにより企業やその他の組織にとって有益となる。

 

「EFRAGは、欧州委員会への技術的助言として持続可能性報告基準の策定を任務とするマルチステークホルダー組織として、他の基準設定組織やイニシアティブとの実りある対話を歓迎します。この点において、GRIとの関係は模範的なものであり、私たちはこの技術協力の第二段階を楽しみにしています。」

―EFRAG運営委員会 ハンス・ビュイッセ会長

「GRIとEFRAGのパートナーシップは、新しいEUの基準とGRIスタンダード(欧州内外の多くの企業がインパクト報告に利用している)が密接に整合していることを確保することで、すでに実を結んでいます。基準に関するより深い関与に加え、実践的なリソースやトレーニングを包含するこの新たなMoUは、インパクト報告のための整合的、効率的、かつ実現可能なEUと世界のエコシステムに向けて我々の共同コミットメントを、企業やすべてのステークホルダーに約束するものです。この目的を達成するために、欧州のパートナーとの協力関係を継続することを楽しみにしています。」

―GRI最高経営責任者(CEO) エルコ・ヴァン・デル・エンデン氏

「相互運用性索引は、GRI報告者が、インパクトに関するGRIとESRSの基準間の高度な整合性を確証することを可能にするものであり、私たちの協働の重要な成果物です。過去2年間にわたる我々の技術的協力関係を基盤として、我々はこの新たな合意を歓迎します。」

―GSSB(グローバル・サステナビリティ・スタンダード・ボード) キャロル・アダムス議長

「相互運用性はEUのアプローチの根幹です。当初から、そして将来においても、EFRAGは、質の高いサステナビリティ報告の世界的な進展を踏まえ、それに貢献するとともに、企業の報告負担を最小限にするよう努めています。最近採択されたESRSにより、企業は相互運用可能なエコシステムでサステナビリティ・ステートメントを作成できるようになり、これは良いニュースです。インパクト報告は、欧州のダブル・マテリアリティ・アプローチの基礎となるものであるため、我々の共同の相互運用性索引によって示された高いレベルの共通性を歓迎します。」

―EFRAGサステナビリティ報告書委員会 パトリック・ド・カンブール委員長

first EFRAG-GRI MoU (2021年7月8日署名)の下、両者はESRSを共同構築し、グローバルなコンバージェンスに貢献するために専門知識を共有し、互いの技術専門家グループに参加し、基準設定活動を調整することに合意しました。この協働により、ESRSとGRIスタンダード間の高い相互運用性が達成されました。この新たなMoU(2023年11月30日調印)は、欧州の基準設定主体であるEFRAGとの技術協力・協働という点で更なる一歩を踏み出すものです。

 

※1 欧州財務報告諮問グループ Home – EFRAG で本ニュースを閲覧できます。

※2 EFRAG基準設定機関はEFRAG下部組織である専門委員会であり、欧州委員会に対して報告基準の改訂提言や新規策定提言を行います。

※3 EUにおける中小企業向け比例報告を指し、中小企業が大企業と同じ報告要求事項を満たすことが困難な場合に中小企業に適用される緩和措置を意味します。

※4 GRI – GRI Academy (globalreporting.org) 、 GRI認定研修 | 国際開発センター(IDCJ)SDGs室

 

注意:原文およびGRI-ESRS Interoperability IndexはGRIサイトにてご確認ください。

GRI – EFRAG and GRI enhance collaboration with deeper ties (globalreporting.org)

GRI-ESRS Interoperability Index

なお、IDCJによる仮訳に疑義が生じた場合には必ずGRIホームページの原文をご確認ください。

GRI – News center (globalreporting.org)

掲載:2023年12月4日

【News】新たな項目別スタンダードGRI101:Biodiversity 2024(GRI101:生物多様性2024)が1月24日に公表

GRI304: Biodiversity 2016(GRI304: 生物多様性 2016)の更新版であるGRI101: Biodiversity 2024(GRI101: 生物多様性2024)が2024年1月24日に公表されました。このスタンダードは昆明・モントリオール生物多様性枠組みの目標とターゲットに沿っています。生物多様性の損失につながる組織の意思決定やビジネス慣行、バリューチェーン上で発生するインパクトの特定・管理を理解する上で有用なスタンダードです。過去数十年にわたる憂慮すべき生物多様性の減少は気候変動への連鎖的なインパクトを引き起こし、環境と人々に極めて大きなマイナスのインパクトをもたらす恐れがあります。国連生物多様性条約(CBD)は2022年に「ポスト2020生物多様性枠組(GBF)」を採択し、各国政府、企業、市民社会、投資機関を含むすべてのステークホルダーが生物多様性の損失を逆転させるための集団的コミットメントを定義しました。

各国政府も企業も、生物多様性の保全と持続可能な利用を通じ、生物多様性の危機に対応する説明責任を果たすことが求められています。GRI101: Biodiversity 2024はGRI304: 生物多様性2016の改訂版として生物多様性管理に関する世界的なベストプラクティスを反映させ、組織がそのインパクトに対処する支援を行うものです。なお、本スタンダードの発効日は2026年1月1日です。本スタンダード(現在は英文のみ)は以下URLからダウンロード可能です。

GRI – GRI Standards English Language (globalreporting.org)

GRIは本スタンダードの公表に伴い、2回に分けてWebinarを開催いたします。ぜひこの機会に生物多様性のサステナビリティ報告に関して本スタンダードへの理解を深められることをお勧めいたします。

GRI – Topic Standard Project for Biodiversity (globalreporting.org)

なお、1月25日、日本時間夕刻に以下の発表も行われました。併せてご確認ください。

GRI – Transparency standard to inform global response to biodiversity crisis (globalreporting.org)

掲載:2024年1月25日

【News】気候変動インパクトの透明性に向けたスタンダードの設定

GRI配信:2023年11月21日配信

(日本語版はIDCJによる仮訳です)

GRI気候変動およびエネルギースタンダードに向けたコンサルテーション開始

国連気候変動サミット(COP28)の前夜、GRIは、気候変動の影響に関し世界中の組織がより大きな説明責任を果たすための中核となる2つのスタンダード草案を発表した。

気候変動に関する新たなGRI項目別スタンダード案と、GRIエネルギースタンダード更新案について、グローバルに意見を求めるためのパブリックコメント期間が現在進行中である。気候変動に関する新たな情報開示の期待に応えるため、公開草案では、組織が公正な移行の原則を満たす方法で、どのように温室効果ガス(GHG)排出量を削減し、エネルギー消費量を削減できるかに重点が置かれている。

国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のグローバルストックテイク(GST)で確認されたように、世界ではパリ協定の目標を達成するめどが立っておらず、行動を急速に加速することが求められている。組織の気候変動目標や誓約の信憑性がますます吟味されるようになっていることを踏まえ、今回の公開草案では、世界の気温上昇を1.5℃に抑えるというパリ協定の中心目標に組織の行動がどう関連するかを明確に説明するよう求めている。

気候変動スタンダード(草案)により、組織は以下を行うことが可能になる:

  • 気候変動に係る移行と適応に関する計画と行動を完全に開示する
  • 排出削減目標の年次進捗状況を詳細に説明する
  • カーボン・クレジットの使用と温室効果ガス排出削減を正しく説明し透明性を確保

重要な点は、気候変動の社会的側面に関する開示事項を新たに設け、労働者、地域社会、社会的弱者へのインパクトに対する説明責任が強調されていることである。また、気候変動と生物多様性という、相互に関連する項目の間に強い共通性を示していることである。

一方、エネルギースタンダード改訂の公開草案では、組織のエネルギー消費削減、エネルギー効率の達成、再生可能エネルギーの調達方法に焦点が当てられている。これらはすべて、気候変動と闘い、企業がカーボンフットプリントをどのように削減しているかを具体的に示すために不可欠なものとなっている。

IDCJによる注釈:パブリックコメントは2023年11月21日から2024年2月29日までの期間であり、本ニュースの全文およびパブリックコメント募集詳細については、以下GRI URL先にてご確認ください。

GRI – Setting the standard for transparency on climate change impacts (globalreporting.org)

掲載:2023年11月24日

【News】GRI、IFRS財団と連携し「サステナビリティ・イノベーション・ラボ」を設立

GRI配信:2023年11月9日配信

(日本語版はIDCJによる仮訳です)

シンガポールを拠点にアジアから世界にサステナビリティ変革を推進する能力構築・研究プラットフォーム

GRI establishes Sustainability Innovation Lab in coordination with the IFRS Foundation image

GRIは、IFRS財団(IFRS)と共同で、サステナビリティ・イノベーション・ラボ(SIL)を設立することを発表した。SILは、企業がサステナビリティ開示要求事項を満たすことを可能にするために設立され、専門的な開発、トレーニング、実践的なソリューション、革新的な思考を促進する。

SILは、GRIスタンダードとIFRSサステナビリティ開示基準を利用して報告内容を作成する企業の能力を向上させ、グローバルと各地域のパートナーを結集する予定である。アジア太平洋地域の上場企業の81%がGRIスタンダードを利用した報告を行っていること、また同地域が新しい国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)スタンダード導入に強い関心を寄せていることから、SILはシンガポール(11月20日に発足イベントを開催)を拠点とし、アジア全域のオフィスによりサポートされる予定である。

SILを通じて、GRI、ISSB、その他の主要なステークホルダーの代表が協力し、サステナビリティ情報開示の新たなトピックを特定し、コンセプト、ベストプラクティス、データ主導のソリューションを開発する。新たな情報開示要求を求められるサプライチェーンにおけるキャパシティビルディングも提供する。

SILの目標は、ステークホルダーとすべての市場参加者の情報開示のジャーニーを支援し、サステナビリティ報告の要求事項の格差解消を主導し、グローバルレベルでの報告状況のさらなる調和を支援することである。またマルチステークホルダー・ベースで報告企業のために、プロセスの合理化を図る。

世界中で、バリューチェーン全体を通じたサステナビリティ・パフォーマンスを企業が実証することを求める声が高まり、あらゆるステークホルダーからの情報要求にいかに対応するかが、今やビジネスにとって喫緊な課題となっている。一方でサステナビリティに関する能力と専門知識にはギャップが存在する。新たなイノベーション・ラボは、このギャップを埋めることを目的とし、企業による報告アウトプットの合理化と改善を可能にする。我々は、GRIと協力したIFRS財団のこの取り組みに対するパートナーシップ、そして、すべての人々のためにサステナビリティ報告を推進するというコミットメントに感謝している。

GRI最高経営責任者(CEO)、エルコ・ファン・デル・エンデン氏

「IFRS 財団は、GRI と密接に協力し、2 つのトラックで活動を続けている。第 1 に、IFRS サステナビリティ開示基準と GRI スタンダードの双方を利用している企業にとって利用しやすくすること、第 2 に、開示分野におけるイノベーションと知識構築を支援することである。SILは、我々の協力関係を前進させるための大きな手助けとなる。」

エマニュエル・ファベール ISSB議長

「SILは、11月20日にシンガポールで開催されるGRI主催の会議Solutions in Motion, Sustainability in Action.で発足する。主要なステークホルダーが一堂に会し、世界中のオーディエンスがバーチャルで参加できる機会でもあり、エルコ・ファン・デル・エンデンとエマニュエル・ファベールがSILの計画と目的を発表し、討論会に参加する。」

SILは当面の間はGRI ASEANネットワークによって運営され、GRIとIFRS財団の上級代表が率いるステアリング委員会によって管理される。マルチステークホルダーによるワーキンググループは、デジタル・タクソノミ、監査・保証、中小企業、公共部門報告という4つの優先分野に焦点を当て設立される。

(原文は以下GRIサイトで確認できます)

GRI – GRI establishes Sustainability Innovation Lab in coordination with the IFRS Foundation (globalreporting.org)

掲載:2023年11月14日

【News】欧州サステナビリティ報告基準とGRIスタンダードとの相互運用に関するEFRAG GRI共同声明

欧州サステナビリティ報告基準とGRIスタンダードとの相互運用に関するEFRAG /GRI共同声明  2023年9月5日GRI配信

EFRAG-GRI 相互運用性に関する共同声明

GRIとEFRAGは、インパクト報告に関しお互いの基準間で高水準の相互運用性を達成したことを確認した。両者は、欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)とGRIスタンダードとの間で達成された高水準の相互運用性に関する共同声明を発表した。

CSRD(企業持続可能性報告指令)がダブルマテリアリティ・アプローチを採用し、且つ、既存のスタンダードを考慮する要求を行っていることを受け、ESRSとGRIのインパクトに関する定義、概念、開示は、完全に、あるいはCSRDのマンデート内容に完全な整合が不可能な場合にも、密接に整合している。

既にGRIスタンダードを利用する報告組織は、ESRSの下で報告するための十分な準備ができる。ESRSの下で報告する企業は、GRIスタンダードを参照して報告するとみなされるため、複数報告の負担を避けることができる。

GRIのCEOであるEelco van der Enden氏は、次のように述べた:

「これはGRI報告組織にとって、また、企業にとっても、素晴らしいニュースです。さらに、ESRS報告組織はGRIスタンダードを参照して報告するとみなされ、ESRSでカバーされていない追加項目についてGRIスタンダードに従って報告できます。GRIは、企業の報告負担を軽減するために、EFRAGや他の基準設定団体との積極的な関与に全力を尽くしています。次の段階は、GRIスタンダードとESRSの完全なマッピングを含む、相互運用可能なデジタル分類法とマルチタグシステムの開発に関するEFRAGとの協力です。これは、GRIの有用性と、そのグローバルなアプローチと法域レベルで実証されたモメンタムを組み合わせることの重要性をさらに強固にするものです。」

GSSB(グローバル・サステナビリティ・スタンダード・ボード)のキャロル・アダムス議長は、次のように述べた:

「初期段階から、我々はESRSの開発においてEFRAGと積極的に関与してきました。この高いレベルの相互運用性が達成されたことで、私たちは今、両基準の開示の詳細なマッピングとテクニカル・ガイダンスの開発に注力しています。今後、これらの要求事項に基づいて報告する企業が、GRIセクター別スタンダードや追加されるGRI項目別スタンダードを用いた報告を増やしていくことを期待しています。」

EFRAG運営委員会ハンス・ビュイッセ会長は、次のように述べた:

「この共同声明は、ESRSとGRIスタンダード間の高水準の相互運用性に向けた数年にわたる真摯な取り組みを締めくくるものです。GRIとEFRAGのサステナビリティ・レポーティング・チームによる努力は、企業による二重報告の必要性を防ぎ、過度に複雑化することなく、使いやすい報告システムを実現します。GRIとの協力関係は実を結びつつあり、我々はすでにサステナビリティ報告の分野における次の課題への準備を進めています。」

EFRAGサステナビリティ報告書委員会のパトリック・ド・カンブール委員長は、次のように述べた:

「EFRAGとGRIは、2021年以来、サステナビリティ報告や欧州サステナビリティ報告基準の策定に関して積極的に協力してきました。この生産的な関係は、共同構築の精神とコンバージェンスへの慎重な配慮によって推進され、ESRSとGRIスタンダードの相互運用性に関する今回の声明によって、新たなマイルストーンに到達しました。これは、EUの大志と世界の進歩に貢献するという我々のコミットメントの両方を満たし、強固なサステナビリティ報告基準を構築するために、この分野で最高の実務者と緊密に協力するという我々の当初の選択を裏付けるものです。我々は、サステナビリティ報告の未来をさらに形作るこの実りある協力を続けていくことを楽しみにしています。」

ニュース原文は以下GRIサイトからアクセスできます

 GRI – EFRAG-GRI JOINT STATEMENT OF INTEROPERABILITY (globalreporting.org)

資料は以下からダウンロードできます

GRIのサービス、会員プログラム、オンライン学習ポータルは、必要不可欠な専門知識を提供します。GRIは、GRI報告組織向けにESRSに関する様々なコースを開発しており、報告者が既に確立した報告プロセスや実務手順をESRSの規制要求事項を満たすために、どう活用できるかを説明しています。新しい報告書サービスでは、報告書作成者がESRSの報告要件に沿うよう、GRI報告者にフィードバックを提供します。この新サービスに関する詳細情報をいち早く受け取るには、reportservices@globalreporting.org まで電子メールをお送りください。

国際開発センターSDGs室でも各種相談を受け付けております。ご相談、ご質問は弊サイト上下の「お問い合わせ」へご連絡ください。

掲載:2023年9月20日

【イベント】GCNJ主催『サステナビリティ情報開示の最新動向』協力:IDCJ(10月16日開催)

グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)さまの下記セミナーに弊社がご協力させていただくことになりました。

【GCNJ主催『サステナビリティ情報開示の最新動向』】

■日時:2023年10月16日(月) 16:30~18:10

■形式:オンライン(ZOOMウェビナー)

■プログラム(和英同時通訳あり):

 16:30:開会挨拶

 16:35:基調講演(1)「GRI、持続可能性に関するインパクト・レポーティングの未来」(Eelco van der Endenn氏)

 16:55:基調講演(2)「IFRS S1とS2にどう取り組むか?」(小森博司氏)

 17:15:パネルディスカッション「サステナビリティ情報開示の最新動向」

 18:00:質疑応答

 18:10:閉会挨拶

■ご登壇者

 GRI(グローバル・レポーティング・イニシアティブ)CEO/ Eelco van der Endenn(エルコ ファン デル エンデン)氏

 国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事/ 小森博司氏

 高崎経済大学 学長/ 水口剛氏

 株式会社 国際開発センター SDGs室長/ 三井久明(モデレーター)

■協力:国際開発センター

GCNJ会員限定セミナーです

詳細はGCNJ会員ページでご確認ください

掲載:2023年10月11日

【イベント】IDCJ後援 上智大学「GRI CEO講演会」(10月18日開催)

下記のイベントに弊社が後援の形でご協力させていただくことになりました。

【IDCJ後援 GRI CEO講演会】

■日時:2023年10月18日(水) 17:30~18:30

■会場:上智大学四谷キャンパス

■演題「企業のSDGs・ESG経営とサステナビリティ情報開示」

詳細は上智大学グローバル教育センターへお問い合わせください

掲載:2023年9月25日