GRI公表:2025年6月30日
以下の内容はIDCJによる仮訳・抜粋です。原文および詳細は、下部のGRI webページよりご確認ください。
7社がGRIとTNFDを活用した自然関連報告インパクト、リスクおよび機会評価の経験を振り返る
GRIと自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)は、企業が自然関連依存性、インパクト、リスク、機会を評価および開示する方法に関する協業の一環として、新たなケーススタディシリーズを発表しました。このケーススタディでは、自然へのインパクトや依存関係を理解することが組織のマテリアルなリスクや機会の特定にどのように寄与するかについて、具体例を示しています。対象となったのは、7つの上場企業(CDL, Ecopetrol, Enel, Iberdrola, JSW Steel, Reckitt, Vale)であり、さまざまな業界や地域で活動しています。また、GRIのインパクトマテリアリティアプローチとTNFDのLEAPアプローチを補完的に活用して得られた知見も紹介されています。
これらのケーススタディは、組織が自然へのインパクトを透明性、一貫性、比較可能性の観点から開示する際に非常に有益です。GRIのインパクトマテリアリティアプローチとTNFDのLEAPの適用例を通じて、開示基準とフレームワークの相互運用性が自然関連報告の推進にどのように役立つかを強調しています。Élodie Chêne生物多様性スタンダードリードの指摘によれば、自然関連のリスクと機会は企業の自然へのインパクトと依存から生じ、その両方が財務リスクにつながる可能性があります。しかし、大多数の企業がこれらのリスクと機会の評価手法よりも依存度やインパクトの分析手法を優先し、評価方法の開発が十分に進んでいない状況にあります。
GRIとTNFDは、相互にガイダンス開発を支援し、高い整合性を確保するために密接に協力しています。その一環として、GRIの14,000社の報告企業には、TNFD提言に準拠するための「GRI-TNFD相互運用性マッピングツール」などのリソースを提供し、TNFD採用企業がGRIスタンダードに準拠したサステナビリティ報告を行うことを支援しています。この取り組みに合わせて、サステナビリティ報告に関する教育機関として世界トップクラスのGRI Academyは、新しいコース「GRI-TNFD相互運用性:自然関連のためのガイド」を開始し、組織がステークホルダーの期待に沿って生物多様性に関する開示事項を簡素化、強化、および整合化する支援を行っています。
詳しい内容および原文は、以下のGRI webページにてご確認ください。
GRI – GRI and TNFD advance nature reporting through practical guidance
掲載:2025年7月11日